
このページでは、日本で地震が頻発している理由をすこし変わった目線でお伝えしたいと思います。
最後まで読むことで、地震大国日本と呼ばれる理由がわかります。
このページの内容
なぜ地震は繰り返される?
まずは地震が起きるメカニズムについて、基礎的なことになりますが簡単に説明します。
もうすでに知っているなら、軽く読み飛ばしてください。
僕たちが立っている地面
僕たちが立っている地面は「地殻」とよばれ、厚さ35kmもあります。
地殻は主に岩石でできており地球全体を覆っています。
海底の地面も地殻にふくまれ、地殻の下には、さらに固い岩石などでできた層である「上部マントル」があります。
この地殻と上部マントルを合わせてプレートといいます。
プレートとマントルの動き
プレートは厚さ100kmほどの板のような岩で、地球全体では、これらプレートが十数枚あわさっています。
さらにプレートの下には、下部マントルとよばれる岩石の層があって、地球の核部分の熱でとけた岩石がすこしずつ移動しています。
下部マントルの影響で、僕たちの立っている地面も海も島も、ゆっくり移動しています。
そして十数枚あるプレートの隣り同士の境界線の部分は、ピッタリくっついている訳ではなく、隙間があったり重なったりしています。
また、隣りあう海洋プレートと大陸プレートは、互いに押しあい引きあいしています。
- 海洋プレート:海底のプレート
- 大陸プレート:陸地のプレート
海洋プレートは大陸プレートより重いため、大陸プレートの下に絶えず潜りこみます。
海溝型地震が起こる理由
海洋プレートが潜り込む時、大陸プレートも一緒に引っ張ります。
そのスピードは1年間に数cmずつで、大陸プレートはそのうち耐えきれなくなり、突然とてつもない衝撃とともに元にもどる動きをします。
これが海溝型地震で、東日本大震災や南海トラフ地震がこのタイプに該当します。
日本の4つのプレート
プレートの動きによって地震が起こり、日本は4つのプレートの境界にあるため、世界的にみても多くの地震が発生します。
- 北アメリカプレート
- 太平洋プレート
- ユーラシアプレート
- フィリピン海プレート

地震は大きくわけて海溝型地震と、もう一つ内陸型地震というものが存在します。
内陸型地震が起こる理由
大陸プレートの表面には裂け目である断層があります。
これはプレート自体にも絶えず巨大な力が働いているためで、その力に耐えきれなくなったときプレートが裂けてしまうのです。
このときおこる地震を内陸型地震といい、西日本には、中央構造線断層帯という非常に大きな断層があります。
熊本地震や阪神淡路大震災が該当します。
日本で地震が頻発する理由
日本で地震が多発する理由は、日本列島が4つのプレートの境界線に位置しているからでしたね。
視点を変えれば、プレート境界線だからこそ土地が隆起して、今の日本を形作っているとも言えます。
世界に視野を広げてみよう
視野を広げたら、新たに分かることもあるので、気象庁が公表している世界の地震分布図をみてください。
少し分かりにくいですが、青い線がプレート境界線になっています。
赤く色付けされた場所は地震が発生している地域で、プレート境界線の近辺に集中しています。
逆を言えば、境界線付近以外の場所では地震が少ないですね。
そしてプレート境界線には日本を含む、いろんな島国があるのが分かります。
日本で地震が多発する理由
続いて日本列島に注目してみます。
日本列島のプレート境界図(左)と、先ほどの世界の地震分布図(右)を比較してみましょう。
プレート境界線付近の地震が多発している地域に、日本列島がすっぽり収まっていることがわかります。
左の日本地図だけで見たら、なぜ日本で地震が多発するのかイメージしにくですけど、世界規模で見たら何となく理解できるのかと。
視点を変えれば、日本全土で地震が多発する不思議が理解できるというお話でした。